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「事実を伝える」って意外と難しい!~思い込みが相続トラブルを生む理由~

執筆者の写真: 相続対策専門士 小山智子相続対策専門士 小山智子

最近、ある出来事がきっかけで 「事実を正しく伝えることの難しさ」 を実感しました。それは、ちょっとした予定調整のやり取りの中でのこと。

私自身は「〇〇という意味だろう」と解釈していたのに、文章に違和感を感じて確認すると**「実際には△△という意味だった」というズレがあったんです。


このズレが生じた原因は、文章の表現が曖昧で、誤認を招く内容だったから。


こうした 「事実」と「解釈」のズレ は、日常のちょっとした場面でも起こりますよね。

そして、この経験を振り返ってみると、 相続のトラブルが起こる原因とそっくり!相続の場面でも、「言った・言わない」「そんなつもりじゃなかった」が原因で争いになってしまうケースが多いんです。

今日は、「事実を伝えることの難しさ」と、それが相続の場面でどんな問題を引き起こすのかをお話しします。



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日常でも起こる「事実と解釈のズレ」

例えば、こんな経験はありませんか?


✅ LINEやメールでのやり取りで、「こういうことだろう」と思っていたのに、実は違う意味だった✅ 「こう伝えたはず!」と思っていたのに、相手には違う受け取り方をされていた

✅ 言葉ではなく、相手の表情やニュアンスで「こういう意図だろう」と解釈してしまった


前文の私自身の経験でもあるように、曖昧さが事実と解釈のズレを起こす。

「ちゃんと伝えていたつもり」「聞いたつもり」でも、「実は違っていた…」 というのは、意外とよくあること。

そして、こうしたズレが大きな問題を引き起こしてしまうのが 「相続」 なんです。



相続トラブルでよくある「事実と解釈のズレ」


相続の場面では、特に 家族間での伝え方の違い がトラブルを生む原因になりやすいです。

例えば、こんなケースがよくあります。



✅ 「親は長男に家を継がせると言っていた」→ 実際の遺言書には、家を兄弟で均等に分けると書かれていた。

✅ 「親は、私に財産を譲るつもりだったはず!」→ でも、法的な書類には何も残っていなかった。

✅ 「兄弟みんな、納得していると思っていた」→ でも、実は誰かが不満を持っていた。



こうしたズレが生まれるのは、「事実」と「解釈」が混ざってしまうから。そして、話し合いの場では「親の気持ちはこうだったはず」「みんなこう思っているよね?」と、それぞれの解釈がぶつかってしまうんです。

特に、遺産分割の場面では、曖昧な表現や誤認を招く言い方が原因で、家族の間に溝ができてしまうことも…。



トラブルを防ぐためにできること


では、こうしたズレを防ぐにはどうしたらいいのでしょうか?今回の経験を振り返りながら、3つのポイントをまとめました。


① 事実と解釈を分ける

相続の話では、どうしても「親はこう言っていた」「たぶんこういう意図だろう」と解釈 が入ってしまいます。でも、重要なのは 「実際に何が書かれているか」「正式な手続きがどうなっているか」 です。

✅ 言われたことはメモや録音を残す

✅ 重要なことは、専門家を交えて確認する

「こう言っていたはず!」ではなく、「実際の書類に何が書かれているか?」を確認することが大切です。


② 確認を怠らない

今回のやり取りでも、私は「たぶんこういうことだろう」と思い込んでしまったため、一度誤った判断をしてしまいました。でも、後から「本当にそうなのか?」と確認したことで、間違いに気づくことができました。

相続の場面でも、「本当にそうなのか?」と確認をとる習慣 がトラブルを防ぎます。

✅ 曖昧な記憶ではなく、正式な書類や証拠を確認する

✅ 「こういうことだよね?」と家族で認識をすり合わせる


③ 伝え方を意識する

相続の話では、「自分はこう思う」という伝え方をすると、相手に押しつける形になりがちです。そこで大切なのは、「事実を伝える」ことを意識する こと。

✅ 「親は〇〇と言っていた」ではなく、「遺言書にはこう書かれているね」と事実ベースで話す

✅ 感情的にならず、冷静に情報を整理する

家族間の話し合いは感情が入りやすいので、できるだけ「事実」を重視した伝え方をするのがポイントです。



まとめ


今回、日常のやり取りの中で、「事実と解釈のズレ」がどれほど簡単に生じるのかを実感しました。相続の場面では、こうしたズレが誤解や争いの原因になりやすいため、

✅ 事実を整理する

✅ 確認を怠らない

✅ 冷静に伝える

この3つを意識することが、とても大切です。

「うちの相続、大丈夫かな?」と気になったら、お気軽にご相談くださいね。相続の専門家として、円満な相続のためのお手伝いをさせていただきます。

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