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うまくいかない理由は、「誰かのせい」だけじゃない

  • 執筆者の写真: 相続対策専門士 小山智子
    相続対策専門士 小山智子
  • 5月10日
  • 読了時間: 3分


相続や人間関係がこじれてしまったとき、つい私たちは悪者探しをしてしまいがちです。

過去を振り返りうまくいかない理由を、「誰かのせい」と決めつけてしまう。これはとても危険な振り返り。


「誰かのせい」だけじゃない…“こじれ”の本質は、気づいていない自分の中にある。

本当に振り返って見つめるべきは、「何が起きていたのか」「自分はどうしたかったのか」と私は思うのです。






■なぜ、こんなにこじれてしまうのか?


相続のご相談に乗っているとき、そう感じる場面に出会うことがあります。


家族との関係はすでに険悪。

何を基準にどこから手を付けたらいいのかわからない。

こちらの話を全く聞いてくれない。

話がかみ合わない。

調停をしてたくても、弁護士がなかなか見つからない。

弁護士が途中で降りてしまった。


私の中にひとつの違和感が残りました。

それは、「今、自分がどこに立っているか」という感覚が、どこか抜け落ちているように感じるのです。



■“悪気なく”こじれていくケース


思い返せば、以前にも似たようなことを見たことがあります。

借金問題で弁護士に相談し、任意整理の手続きを進めていた方がいました。ところが途中で、弁護士から「これ以上はお引き受けできません」と、いわば“辞任”されてしまったのです。


理由ははっきりとはわかりません。

ですが、日々のコンサルティングの中でも、連絡を返さない、事実と異なることを伝えてしまう、約束を守れないなど、小さな行き違いが積み重なることで、信頼関係が保てなくなってしまうことがあります。


そして厄介なのは、そうした行動に「悪気がない」ことも多いということ。

本人は大変さをわかってもらいたくて必死だったり、状況に混乱していたりするだけかもしれません。けれど、自分が周囲にどんな影響を与えているのか、自分の言動がどこに波紋を生んでいるのか、その“無自覚さ”が、状況をよりこじれさせてしまうのです。



■「どうしたいか」が見えなくなったとき


「家族がひどい」「お金を取り戻したい」…その想いも、きっと本音。

でも、「自分はどうしたいのか」が見えないまま前へ進もうとすると、いつの間にか、“納得できる選択”から遠ざかってしまうのだと思います。


SOUDANYAの整える相談では、そんなときこそ、まず「立ち止まって現状を整理する時間」を大切にしています。

自分は今どこにいて、何に引っかかっていて、どうしたいと思っているのか。


感情と現実の両方を見つめ直していくことで、少しずつ“自分の地図”が見えてくる。そのプロセスがあって初めて、誰かとの対立ではなく、自分の人生としての選択ができるようになるのだと思います。



■こじれの根っこにあるもの


SOUDANYAへご相談いただいた場合でもすべての方のサポートをお引き受けすることはしません。

なぜならば、自分にとって「整える時間」が必要だということに、まだご本人が気づいていないタイミングでのサポートは良い結果に繋がらないからです。


でも私は、こう願っています。

自分の中にある“見えていなかった何か”に気づけるきっかけになるといいなと。


自分にそっと目を向ける時間こそが、人生を静かに整えていくのだと信じています。


 
 
 

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