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遺言書の種類と注意点~“もしも”の時に家族が困らないために~

  • 執筆者の写真: 相続対策専門士 小山智子
    相続対策専門士 小山智子
  • 5月29日
  • 読了時間: 4分


「遺言って、お金持ちの人が書くものですよね?」

相談の現場で、本当によく聞く言葉です。


同時に、

「まだ早い」「縁起でもない」

そんなふうに感じる方も少なくありません。


でも実際には、

・急な入院・認知症・突然の体調変化

こういうことが起きてからでは、

本人の意思確認が難しくなるケースもあります。


そして、“何も決まっていない”ことで困るのは、

本人ではなく残された家族です。


今日は、“もしも”の時に慌てないために、

遺言書の種類と、知っておきたい注意点についてお伝えします。



遺言書の種類と注意点



「遺言書」作成は、お金持ちだけの話ではない


私は、遺言書という言葉を聞くと、

“家族が困らないための準備”

という感覚があります。


何かが起きた時、

・誰が判断するのか

・どこに何があるのか

・誰に託したいのか


これがわからないだけで、家族は急に困り果ててしまいます。





こんな方は、一度考えてみてほしい



・小さなお子さんがいる

・シングル家庭

・再婚している

・不動産を持っている

・親の介護が始まっている

・障害のあるお子さんがいる

・兄弟関係に少し不安がある


こういう方は、“まだ元気だから、そのうちに…”ではなく、

元気な今だからこそ、考えられることがあります。





「うちは財産が少ないから大丈夫」が一番危ない


実は、不動産やお金で揉めるケースって、

“超資産家”だけではありません。


むしろ、

「少ないからこそ分けにくい」

こともあります。

特に不動産。

預金なら分けられても、家は分けられません。


そしてもう一つ多いのが、

“誰に何をお願いしたかったのかわからない”

というケース。

特に、障害のあるお子さんがいるご家庭では、

「財産をどう分けるか」

よりも、

“この子を、これから誰が、どう見守っていくのか”

のほうが、大きなテーマになることがあります。


だから遺言は、単なる「財産分与」ではなく、

“親として、どんな想いで託したいのか”

を残す意味もあるんですよね。


例えば、

・誰にお願いしたいのか

・どんなふうに関わってほしいのか

・どんな暮らしを続けてほしいのか


遺言書を書くということは、そういった「希望」を整理する時間にもなります。


もちろん、遺言だけですべてが解決するわけではありません。

でも、

“親として考えていた”

その意思が残っているだけでも、周囲が動きやすくなることがあります。

だからこそ、遺言には意味があります。



私自身も、「知っているかどうか」の差を感じています


相続や不動産の相談を受けていると、

「そんな制度知らなかった」という言葉をよく聞きます。


例えば、

未成年のお子さんがいる場合。

もし親に何かあった時、子ども本人では財産管理ができません。

その時に関係してくるのが、“未成年後見人”という制度です。


でも、何も準備がない場合、

家庭裁判所で選任される流れになります。

そこで、「できれば、この人にお願いしたかった」

という希望があるなら、遺言で意思を残しておくことができます。


だから、遺言書を作るということは

“生きている今の安心にもつながるんだな”

と感じています。



遺言書には「種類」があります


よく使われるのは、主にこの3つです。


① 自筆証書遺言

自分で書く遺言です。

費用がかからず、すぐ書けるメリットがあります。

ただし、

・書き方のルール・日付・署名

など、細かい決まりがあります。

不備があると、無効になるケースもあります。


② 公正証書遺言

公証役場で作成する遺言です。

公証人が作成するため、法的な不備が起きにくく、最も安心感があります。

費用はかかりますが、

「ちゃんと残したい」

という方には、選ばれることが多いです。


③ 秘密証書遺言

内容を秘密にしたまま、存在だけを公証役場で証明する方法です。

ただ、実務上はそこまで多くありません。



大事なのは、小さなスタート


こういう話をすると、「全部ちゃんとしなきゃ」と思う方もいます。


でも私は、そこまで考えなくていいと思っています。

例えば、

・誰に相談するか

・どこに何があるか

・誰にお願いしたいか

それだけでも、家族の負担はかなり違います。


だから私は、完璧な準備よりも、とりあえず書いてみる。

この小さな行動をスタートすることが大切だと思っています。




まとめ


今日は、“もしも”の時に慌てないために、

遺言書の種類と、知っておきたい注意点についてお伝えしました。


遺言書の作成は、

残された家族が、困らず、止まらず、次の一歩を踏み出すための準備でもあります。




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