親の老いを感じたとき、まず話しておきたい「親の家のこと」
- 相続対策専門士 小山智子

- 8月4日
- 読了時間: 4分
こんにちは、SOUDANYAの小山智子です。
7月18日は、毎年楽しみにしている鎌倉花火大会の日でした。
当日は晴れていたのですが、台風の影響で海は大荒れ。波が高く、安全面を考慮して中止となってしまいました。
見られなかったのは残念ですが、「当たり前だと思っていたことも、ある日突然なくなる」そんなことを改めて感じる出来事でした。
そして、ふと考えました。「親との日常も、いつまでも同じではないな」と。
今回は、親の老いを感じたときに話しておきたい「家のこと」についてお話しします。
親の老いを感じる瞬間は、突然訪れる
後ろ姿が小さく見えたとき、
歩く速度がゆっくりになったとき、
通院が増えたとき…。

これまで当たり前だった日常が少しずつ変わってしまったら? そう考えたときに、こんな疑問がよぎりませんか?
「この家、どうするんだろう?」
実は、SOUDANYAへのご相談でも、「親の家をどうするか?」というテーマは非常に多いのです。
実家のことを考える前に、親の気持ちを聞く
「親が施設に入るかもしれない。空き家が心配」「もう住まない実家を売るべきだろうか?」
このようなご相談を受けるとき、私が必ずお伝えするのは、「まずは親御さんの希望を聞いてみましょう」ということです。
たとえば、「お父さん、この先どこで暮らしたいと思ってる?」「お母さん、もし介護が必要になったら、どうしたい?」
“お金”や“手続き”の話を始める前に、親の気持ちに寄り添う。これが、実家の問題を考える第一歩です。
「足りる?」という聞き方が現実的な話への入口になる
もちろん、現実的な視点も必要です。たとえば、住み替えや施設入居の費用、年金や預貯金で足りるかどうかは重要なポイントです。
このとき、「いくらあるの?」と聞くと、構えてしまう方もいます。
そんなときは、「足りるかな?」と聞くことで、会話のハードルが下がります。
お金の話はデリケートなもの。問い方や順番を工夫することが、スムーズな対話につながります。
実家の売却は「最後のステップ」でいい
家を売るかどうかは、最初に決める必要はありません。
親がどこでどう暮らしたいのか
子世代として何ができるのか
維持費や管理の負担をどう考えるか
これらを整理したうえで、「実家をどうするか」という選択肢が自然に見えてくるものです。
私の体験:母と家のことを早めに話し合えたこと
私の母は、最期まで自宅で過ごしました。両親とは早い段階で「この家をどうするか」を話し合っていたので、迷いなくサポートすることができました。
結果として、母との最後の時間を心穏やかに過ごせたことは、私にとって大きな**“親孝行”**だったと感じています。
話し合いのきっかけは、意外と身近にある
「でも、そんな話をどう切り出せばいいの?」そう感じる方も多いでしょう。
そんなときは、身近なきっかけを使ってみてください。
テレビで老人ホームの特集を見たとき
ご近所で空き家の話が出たとき
「〇〇さんのお母さん、施設に入ったらしいよ」といった世間話から
自然な流れで始めると、親御さんも構えずに話してくれることがあります。
「好きな場所で、100歳までハッピーに活きる」ために
家のこと、親のこと、自分たちの未来。どれも切り離せないテーマだからこそ、早めに話しておくことが大切です。
「まだ元気だから、もう少し先でいいかな」そう思う今こそが、実は話し合いのベストタイミングです。
ご両親に「どこで暮らしたいと思ってる?」と、まず一言。それが未来の安心に繋がります。
まとめ:親の老いを感じたら、まずは気持ちに寄り添う
親の老いを感じたときは、まず本人の気持ちを確認
「足りる?」と聞くことでお金の話もしやすくなる
実家の売却は最後のステップ
きっかけは日常の会話や世間話の中にある
家やお金の話は「今を大切にするための準備」です。親と子が前向きに話せる時間を、ぜひ作ってみてください。
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